声優の世代交代！？声優オーディションから見る大手声優事務所が人材を欲しがる理由とは

世代交代。

これはどの業界でも起こることです。

そしてそれは、声優業界も決して例外ではありません。

近年、多くの大手声優事務所が一般公募の所属オーディションを開催するようになりました。

有名声優になりたい声優志望者にとっては、大手声優事務所に所属できるチャンスが増えることになりますので歓迎すべきことです。

しかし、不思議に思ったことはありませんか？

大手声優事務所の多くは、自社の付属養成所を運営しています。

そこには全国各地から、大手声優事務所に所属したい大勢の声優志望者が集まり、訓練に励んでいることでしょう。

その中には、次世代のスターになり得る才能を持つ人材が含まれていてもおかしくありません。

そんな大手声優事務所が、なぜ一般向けの所属オーディションを行うのでしょうか。

実は、これこそ声優業界に世代交代が押し寄せてきている証拠なのです。

声優に年齢は関係ない！？

そもそも、なぜ声優業界で世代交代が起こるのでしょうか。

声優はスポーツ選手などと違い、年齢による衰えで引退することはほとんどありません。

もちろんトレーニングを怠っているのであればその限りではありませんが、ドラゴンボールの孫悟空役である野沢雅子さんなどはご高齢になっても声優業界の先頭を走っています。

他にも４０代、５０代で高校生を演じることができるベテラン声優さんが大勢いますよね。

声優の大きな魅力は、年齢に関係なく役を演じることができるところだと言っても良いくらいです。

そんな、一見すると世代交代とは無縁な職業である声優。

その世代交代は、実は若手声優の中で起こっているのです。

ジュニアランクの世代交代

若手の世代交代が起こる大きな理由はランク制度にあります。

ランク制度とは、日本俳優連合(日俳連)に登録された声優のギャランティーを最低保障する制度です。

実は、日俳連に登録された新人声優は、登録から３年間はアニメや外画を一律15,000円で請け負うことがランク制度によって決まっています。

この新人期間ことは、ジュニアランクと呼ばれています。

そして、このジュニアランクから3年以上経過した声優は、強制的にランカーと呼ばれる枠組みに組み込まれます。

ランク制度について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

【声優を目指すなら知っておきたいランク制度についての詳細記事はこちら】
声優を目指すなら知っておきたいランク制度について

実力あるジュニア声優が減少

実は近年、アニメや外画の制作費は減少傾向にあります。

その影響は、声優のキャスティングにも影響を与えています。

昔は、ギャラの高いランカーが主要キャラクターを演じていましたが、製作費が少ない作品はギャラが安いジュニアが積極的に起用されるようになりました。

また、アイドル声優の人気が爆発したことで、若くてギャラが安い実力ある新人声優が声優業界の最前線に立つようになったのです。

しかし、ジュニアランクの声優も3年後にはランカーになってしまいます。

そうなると、制作費の安い作品は、新たな実力のあるジュニアランク声優を発掘しなければならなくなるわけです。

しかし、実力のある新人声優を見つけるのは簡単なことではありません。

またそこにスター性もほしいとなったら、なかなか見つからないのも無理はありませんよね。

そこで大手声優事務所は、一般向けの所属オーディションを行うことで、次世代の新人声優を発掘しようとしているのです。

声優になりやすい時期を逃すな!!

現在の声優オーディション事情を見る限り、今は非常に声優になりやすい時期だと思います。

また、私の知っている音響監督さんも、ジュニアランクで活躍できる声優を探しているとの情報もあります。

もちろん、声優は誰でもなれる職業ではありません。

しかし、本気で声優になりたいと考えているのであれば、今がチャンスなのかもしれません。

悩むくらいなら行動してみてはいかがでしょうか。

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